• 2022.02.09

給与か外注費か?

福島会計の原田です。

暦の上では春なのに、寒い日が続きますね。
まだまだコロナウイルス感染者も増加の一途をたどり、その影響から在宅勤務(テレワーク)の方も以前より増えてきています。
在宅勤務(テレワーク)が増加していることを踏まえ、技術をもった社員に対して独立を促すケースも増加してますが、
このような場合、独立した方とは一度雇用関係を終了して、改めて業務委託契約を結ぶこととなりますが、会社として支払った報酬は「給与」でしょうか?それとも「外注費」でしょうか?

業務委託契約に変更したとの理由で「給与」ではなく「外注費」として会計処理をしているケースがありますが税務上は実態で判断します。

まずは「外注費」と「給与」の税務上の取り扱いの相違点について説明します。
1. 外注依頼者又は雇用者
 ①「外注費」となる場合
  源泉所得税・・・・支払の際、一定の報酬に対して、10%~20%の所得税を源泉徴収する
  社会保険等・・・・社会保険、労働保険の加入はしない
  消費税・・・・仕入税額控除の対象となる

 ②「給与」となる場合
  源泉所得税・・・・支払の際、「給与所得の源泉徴収税額表」による所得税を源泉徴収する
  社会保険等・・・・社会保険、労働保険の加入及び事業主負担がある
  消費税・・・・給与のため、仕入税額控除の対象とならない

2. 役務提供者又は従業員
 ①「外注費」となる場合
  社会保険等・・・・社会保険、労働保険の被保険者とならない
  消費税・・・・役務提供の対価の額は、消費税の課税標準になる

 ②「給与」となる場合
  社会保険等・・・・社会保険、労働保険の被保険者となる
  消費税・・・・給与のため課税の対象に該当しない

以上のように会社(支払う側)からみると「外注費」にできれば消費税額の控除ができ、さらに社会保険等の加入も必要なくなるため「外注費」の方が得になることが多いと思います。

「外注費」と「給与」の判断基準について
基本は
「外注費」・・・・請負契約若しくはこれに準ずる契約に基づいて受ける役務の提供対価
「給与」・・・・雇用契約若しくはこれに準ずる契約に基づいて受ける役務の提供対価
となります。
ただし、形式的に契約書があれば「外注費」になるというものではなく、その区分が明らかでないケースも多く、そのような場合は「業務の実態」に応じて判断することになります。税務上は「形式上」だけではなく下記のような実態を総合的に勘案して判定することとなります。

①その契約に係る役務の提供に他人が代替して業務が行えるか?
(外注であれば外注先のスタッフや孫請けに仕事をやらせても問題ありません)

②外注先が自ら請負金額を計算し、請求書を発行しているか?
(請求書がなく、金額も時間単位等を基準としている場合は雇用関係があるとみなされる可能性があります)

③事業者の指揮監督命令を受けるか?
(指揮監督命令を受けるということは、雇用関係があるとみなされる可能性があります)

④役務の提供に係る材料又は用具等を供与されているかどうか?
(外注であれば自分ですべてを用意する必要があります)

まとめ
「外注費」か「給与」かは最終的に形式上・実質上を総合的に勘案して判断されることになりますが、ケースごとに判断する必要があるため難しい案件だと思います。

福島会計では様々な税務相談に対応しております。
税務調査で否認されることも多い内容ですので心配な方はぜひ一度ご相談ください。

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