• 2017.11.01

「RPA」はご存知ですか?

福島会計の小島です。

「AI」と「ロボット」。最近はこの二つの単語を目にしない日はありません。

IBMは自社のAI「ワトソン」の無料提供の開始を発表し、ビジネスシーンでの活用がますます加速することでしょう。家庭向けでは、AIスピーカー市場が急成長しており、続々と新規プレーヤーが参入しています。

また、ソニーがかつての犬型ロボット「AIBO」に近しいロボットの開発を目指し、ロボット事業への再参入を発表しました。ソフトバンクのヒト型ロボット「ペッパー」も発売から2年半が経過し、すっかり馴染みのある存在になりました。

「AI」そして「ロボット」。いずれも今後のビジネスを語るにあたっては外せないキーワードです。しかし「RPA」という単語は、まだあまり馴染みの無い方が多いのではないでしょうか。

「RPA(アールピーエー)」とは「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略で、ロボットによる業務自動化を表します。ロボットといっても、前述のペッパーやAIBOのようにカタチがあるもの(ハードウェア)ではなく、AIを活用して様々な業務をこなしてくれるソフトウェア上のロボットです。

自動車や半導体など製造業の幅広い分野においては、すでにロボットによる省力化が進められてきました。そしてブルーカラーの労働者を単純作業や危険な作業から開放してくれました。そして「RPA」はホワイトカラーの労働者を単純作業から解放し、より創造的な業務に従事する時間を提供してくれるものなのです。

例えばあるソフトウェアからデータをダウンロードし、そのデータをエクセル上で加工・編集し、次にそれを別のソフトウェアにアップロードし、さらにそのソフトウェア上で最終加工を施す・・・といった作業があるとします。このように複数のソフトウェアと人手作業を跨ぐ業務を自動化するのは難しいと言われてきました。

しかし、RPAは異なるソフトウェア間だけでなく、ブラウザやクラウドなど様々なアプリケーションを横断して動かすことができるため、このような業務の自動化も実現することができるのです。既に大手金融機関などでRPAの導入が進められており大きな効果をもたらしているようです。

AIと同じように、これまで人間がやっていた仕事の多くがRPAに置き換わると言われています。そう聞くと自分の仕事が奪われてしまう、と警戒心を抱く人も多いかと思います。しかし現実はほとんどの企業が人手不足で悩んでおり、ましてや単純作業など誰も担ってくれません。RPAは人手不足問題を解消し、また政府が主導する「働き方改革」に資するものとして大きな期待が寄せられています。

我々人間としては、つまらないことは機械にまかせ、人間しかできない付加価値の高い仕事にフォーカスしていくことで、より良い社会を実現していきたいですね。

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