• 2021.01.27

2021年4月1日から始まる!総額表示の義務化とは?

 

スタッフの箱田です。

今回は、2021年3月31日までの予定の「消費税転嫁対策特別措置法」の特例の失効と、
それに伴い4月1日から始まる総額表示の義務化について紹介いたします。

 

消費税の総額表示義務とは、事業者が消費者などの不特定多数の者に対し、
商品の販売などを行う場合に、商品等の価格を総額で表示することを義務付けた制度です。

 

例えば税込11,000円(内消費税1,000円)の商品の場合の、総額表示の具体例としては、下記のような表示があります。

 

①総額表示の具体例
11,000円
11,000円(税込)
11,000円(税抜価格 10,000円)
11,000円(うち消費税額等 1,000円)
11,000円(税抜価格10,000円、消費税額等1,000円)

 

総額表示に当てはまるかどうかの判断として、支払総額である11,000円が表示されていることがポイントになります。

一方、税込11,000円(内消費税1,000円)の商品の場合、下記のような表示は、総額表示としては、認められません。

 

②総額表示に当てはまらない表示の具体例
10,000円
10,000円(税抜)
10,000円(税抜)+税
10,000円(税抜)、消費税額等1,000円

 

なぜ、このような制度があるかというと、商品の価格の税込・税抜が分かりづらいと、
消費者が商品を購入する際の判断を誤ってしまったり、
それによる混乱が生じる可能性があるためです。

 

これに対し、「消費税転嫁対策特別措置法」により、
「現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置」を講じていれば、
税込価格を表示することを要しないという特例措置があります。

 

「現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置」とは、
税抜価格を税込価格であると誤って認識することが無いなど、
消費者が商品の総額を正しく把握できるよう、分かりやすい価格表示になっていることを指します。

 

この特例は、消費税率の改定により、商品の総額が変わる場合、
商店側の全ての商品の値札などを急いで付け替える等の大きな負担を考慮して、
特別措置として期間を定めて認められた制度です。

 

しかし、「消費税転嫁対策特別措置法」による特例は、現状は2021年3月31日までとされているため、
4月1日以降は、「税込価格であると誤認されないための措置」を取っていたとしても、
総額で無い表示は認められなくなります。

 

なお、総額表示の対象は店頭や商品だけでなく、チラシやホームページなども含まれ、
「消費者に対して行われる価格表示であれば、それがどのような表示媒体により行われるものであるかを問わない」とされています。

 

また、総額表示義務は消費者に対して、支払う総額を明確に表示するための制度のため、
事業者向けの商品の販売等はこの総額表示義務の対象には含まれません。

 

消費税をはじめ、福島会計では、お客様の税務会計に関する様々なお手伝いを行っています。

会計事務所をお探しの方や税務会計に関するご相談などありましたら、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

Facebook 税理士法人福島会計をフォローする

トップへ