• 2017.10.18

殻(社名)を破って進め!!

 

スタッフの西川です。

米高級革製品のコーチが10月31日付で「タペストリー」に社名変更するというニュースがありました。

最近では、米グーグルが「アルファベット」に社名変更したことが大きなニュースとなりましたが、

企業が社名を変える背景について少し考えてみました。

 

企業のライフサイクルには成長期・安定期・成熟期・衰退期がありますが、そのそれぞれにおいて

社名変更をする戦略的な理由は考えられます。

 

JPX(日本取引所グループ)のHPで2005年以降に商号変更を行った上場会社が「商号変更会社一覧」

として掲載されており、そこからいくつかの社名変更を企業HPで確認したところ、以下のような

理由でした。

 

【アドアーズ株式会社 ⇒ 株式会社KeyHolder】(2017年10月1日付)

 

  持株会社体制への移行により、新規業態への展開や機動的なM&Aによる業容の拡大のため

 

【株式会社グリーンペプタイド ⇒ ブライトパス・バイオ株式会社】(2017年7月1日付)

 

  創業時に想定していた事業目的を達成しつつあり、企業の更なる成長のため

 

なお、冒頭のコーチの社名変更の説明として、「『コーチ』というブランド名を超えて成長する会社への

転換をはかり、別ブランド(ケイト・スペードなど)も参加に持つようになった。単一の専門小売からの

脱却、成長を表している。」としています。

また、グーグルの社名変更には、自社に対する人々の認識を変えたいという経営陣の意向や投資家への

透明性のアピールがあるとされています。

 

しかし、コーチにおいては“手の届くぜいたく品”という価格帯を狙う他ブランドとの競争激化で成長力

が落ちてきたことで、百貨店等への卸売業から撤退し直営小売店販路に軸足を移しているという分析や、

企業によっては過去に犯した過ちの一部を隠したりプロジェクトの失敗による損失を切り離すため

といった、上記ライフサイクルにおける打開策や落とし穴からの脱却の意味合いも透けて見えます。

 

ちなみに、ブランド名のコーチとは、ロゴのとおり「馬車」のことです。

また、教える立場である“コーチ”も語源は馬車と言われており、「馬車に乗せて目的地までお連れする」

というイメージでティーチ(教える)とは指導方法が異なります。

 

弊社のお客様でも最近社名変更を行なったケースがいくつかありましたが、新旧社名に込めた想いを

しっかりと聞きながら、事業の目的を達成するまでのお供をさせていただければと思っております。

Facebook 税理士法人福島会計をフォローする

トップへ